月報 2016年11月号 「人のおもな目的 」

月報 2016年11月号 「人のおもな目的 」

わたしはあなたのほかに、だれを天にもち得よう。地にはあなたのほかに慕うものはない。わが身とわが心とは衰える。しかし神はとこしえにわが心の力、わが嗣業である。見よ、あなたに遠い者は滅びる。あなたは、あなたにそむく者を滅ぼされる。しかし神に近くあることはわたしに良いことである。わたしは主なる神をわが避け所として、あなたのもろもろのみわざを宣べ伝えるであろう。日本聖書協会『口語訳聖書』詩編 73篇25~28節

多くのプロテスタント教会が信仰教育に用いてきた書物に、ウェストミンスター小教理問答があります。宗教改革の激動期を経て、17世紀英国で完成されました。冒頭、次の様にあります。
  問1 人のおもな目的は何であるか。
  答  人のおもな目的は、神の栄光をあらわし、永遠に神を喜ぶことである。
人の主なる目的を問うことをもって始められています。人が存在する、人は何のために存在するのか、一体何が人の存在目的であるのか、と。二義的な目的ではなく、主な、すなわち最も根源的な目的が問われているのです。

学生は学問を、商人は商売を目的として励みます。しかし彼らは学生や商人である前に人です。病める人々は回復を目的としますが、治癒後の生きる目的が無ければ、“回復”も喜びに繋がりません。また、若い者にも老いたる者にも、男にも女にも、夫にも妻にも親にも子にも、それぞれの立場で働きや使命があり、その目的も多様ですが、絶えず変化に曝されます。ひとり一人が人間として生きる限り、何の為に生きているかという最も根源的な答えがどこかにあるはずです。人間を創造された神の言葉である聖書にこそ、その答えがあるはずです。小教理問答は、聖書の答えはこれだ!神の栄光をあらわし、永遠に神を喜ぶことだ、これこそが人の主な目的だと、その信仰を告白しています。

私たちの教会でも、これからしばらく折に触れ「春名寿章 『小教理問答講解』 聖恵授産所、1977年」を用いて聖書信仰の神髄を学びながら、御言葉による魂の養いに与ります。

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2016年 メッセージ一覧

月報 2016年12月号 「 クリスマスの買い物 」

クリスマスが近づくと、私たちはクリスマスに備えて色々な買い物をしますが、クリスマスの主人公イエス・キリストが勧める買い物をご紹介しましょう。その買い物リストが、標記の「ヨハネの黙示録3章18節」です。そ…

月報 2016年11月号 「人のおもな目的 」

多くのプロテスタント教会が信仰教育に用いてきた書物に、ウェストミンスター小教理問答があります。宗教改革の激動期を経て、17世紀英国で完成されました。冒頭、次の様にあります。  問1 人のおもな目的は何で…

月報 2016年10月号 「 収穫(実り) 」

今年も実りの秋がやって来ました。タイトルの「収穫(実り)」という言葉は、新約聖書だけでも何十回も使われ、讃美歌にも「収穫感謝」という区分があります(422~425番)。ところでこの時期になると、ハロウィンが賑…

月報 2016年9月号 「 聖書を読もう 」

みなさまが聖書を読もうとする時、どのような気持ちで聖書を開かれますか。是非とも、神がこの私に語りかけて下ること期待して向き会ってみて下さい。ただ、その時に、聖書には聖書に相応しい読み方があります。ま…

月報 2016年8月号 「 快(こころよ)い聖書の読み方 」

家内から聞いた話ですが、ある介護施設では『水戸黄門』のビデオが特に好まれ、高齢の方々が食い入る様に観ておられるとのこと。ある研究者によれば、人気がある長寿番組には二つの特徴があるそうです。ひとつは、…

月報 2016年7月号  「 暑い! 」

猛暑が始まってます。本格的酷暑を控え、今月は避暑がてら「暑」の言葉遊びをしてみましょう。まず、聖書における「暑」という言葉の用例を調べました。なじみ深い聖句を数点ご紹介します。 「地のある限り、種ま…

月報 2016年6月号  「食べられるって、しあわせ」

イエス様は言われました。 「何を食べようか、何を飲もうかと、自分の命のことで思いわずら…うな」(マタイ6:25) 「人はパンだけで生きるものではない」(マタイ4:4)これだけを聞くと、聖書は食べることに否定的と…

月報 2016年5月号 「ペンテコステに響いた音」

つい先日、修理に出していた教会のリードオルガンが仕上がって戻ってきました。パイプ・オルガン制作者として知られる辻宏さんが著書『風の歌』で次の様に書いておられます。「美しい音というのは、その音自身に魅…

月報 2016年4月号  「人と共に泣くということ」

「ああ、それならわたしは知っていました。先生が最初にお見えになったあの五月の太陽の輝く朝、涙ながらにわたしをしっかり抱いてくださった、あれがそれでしょう。」 三重の障がいを負った少女ヘレン・ケラーに、…

月報 2016年3月号 「 何を聞き、何を思うか 」

今、アメリカでは大統領選の候補者指名争いが繰り広げられ、舌戦の凄まじさには圧倒されます。この様な時こそ、古代中国の哲学者老子が言ったとされる「真理は沈黙している」(語ることが出来るものは真理ではない)…

月報 2016年2月号 「 人が集まるのは、集まることで互いに癒(いや)しあえるから 」

最近私が読んだ『失われた物語を求めて』(レイチェル・ナオミ・リーメン著)に次の様にありました。「人が集まるのは、集まることで互いに癒(いや)しあえるからだ。人は、話を聞いてもらうことで癒(いや)され、人の…

月報 2016年1月号 「 待ち望む 」

日本の正月の風習に、最近では廃(すた)れつつあるように感じますが、門松を飾ることがあります。「松」は古来から、神々が降り来るのを「待つ」木とされ、正月の門松は、歳(とし)神(がみ)や神々が到来するのを喜ん…