月報 2019年10月号 「 詩篇を通して主イエスにまみえる」

月報 2019年10月号 「 詩篇を通して主イエスにまみえる」

モーセの律法と預言書と詩篇とに、わたしについて書いてあることは、必ずことごとく成就する。日本聖書協会『口語訳聖書』ルカによる福音書 24章44節

 主イエスはこう言われました、「 わたしが以前あなたがたと一緒にいた時分に話して聞かせた言葉は、こうであった。すなわち、モーセの律法と預言書と詩篇とに、わたしについて書いてあることは、必ずことごとく成就する」。詩篇は私についての預言でもあると主イエスは言われたのです。事実、イエス・キリストご自身、詩篇を愛し、詩篇はそのご生涯の一部とまでなっていました。あの十字架のお苦しみの中で、口をついて出たおことば「父よ、わたしの霊をみ手にゆだねます」も詩篇31篇5節でした。主イエスは、詩篇の中にご自分が生き生きと描かれていることをはっきり証しされました。

 詩篇は、多くの人々に座右の書として愛し慕われ続けていますが、ラジオ伝道師として良き働きをされた羽鳥明先生が言われました。「詩篇にはキーワードがいくつかあります。その中心的なものをあげると、『神を信頼せよ』、『神のいつくしみ』、『正しい者・悪しき者』です」。
 この三つの言葉は、福音書に記されている主イエス・キリストの生き様、奇跡の御業、御言葉にを為して下さった御生涯そのものであり、この三つの言葉は聖書全体を通して掲示されている神の御性質でもあります。

 ですから、新約聖書の光をあてて私たちが詩篇を読むならば、主イエスは「わたしはここにいる」との御声を聞き、御姿を拝することが出来ます。

 さらに、私たちが詩篇に私たちの日常の生活、私たちの魂の悩み、問題の現実を重ねて読む時、私たちは永久に変わることが無い神のいつくしみを知り、いつでもどこでもこの神に拠り頼み、イエスの御足の跡を辿(たど)り行くことのさいわいを味わいます。

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2019年 メッセージ一覧

月報 2019年12月号 「 クリスマスという、神の時間厳守 」

クリスマスについて「きょう」と言われてます。聖書の「きょう...」という言葉は、昨日、今日、明日と言った日常的な時間の流れを超越した特別な日、すなわち神が予め定めておられた、予定されていた「その日」、…

月報 2019年11月号 「 永遠への思慕(しぼ)」

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月報 2019年10月号 「 詩篇を通して主イエスにまみえる」

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月報 2019年9月号 「 老いの坂は上るもの 」

 9月16日は敬老の日です。老年に入る年頃を「初老」と言い、四十歳からだそうです。平均寿命が延びた現代はもっと遅くても良いでしょう。この初老を境に、それまでグングン人生を上り詰めてきた人でも、その後は老…

月報 2019年8月号 「 破れ口」は塞(ふさ)がれた

  7月21日の説教で、標記の詩篇を引用しながら「いつの時代も『彼は他人を救った。もし彼が神のキリスト、選ばれた者であるなら、自分自身を救うがよい』(ルカ23:35)と嘲る。しかし主イエスは私たちを救う為に御自…

月報 2019年7月号 「 悲しいことを話していいですか? 」

 痛ましい事件が頻発する昨今です。しかし、たいていは私たちにとって“遠いところの出来事”なので、当事者の方々に思いを馳せることがほとんどありません。 ところで、先月六月中旬、以前から親しくしている素敵…

月報 2019年6月号 「 相談相手 」

 誰の言葉を聞くか、誰を相談相手とするか。これは人生を左右します。そこで今、自分に問うてみましょう、「一体、わたしは誰の言葉を聞き、誰の言葉に従っているのだろうか」と。  聖書に記された歴史は、相談…

月報 2019年5月号 「生れ変って歩き出すよ ♪」  ~中島みゆき「時代 」

 中島みゆきさんの歌詞には、聖書の言葉を連想させるものが少なくありません。「時代」もそうです。この作品が1975年に発表されてから凡そ45年が経ちました。いわば古い曲ですが、昭和と平成の時代を生きた人々ば…

月報 2019年4月号 「 生きることを諦めないで! 」

 元気なうちは、生きていることは当たり前のことで気にもとめません。しかし、死が近づいてくるのを感じると、元気で生きていることの有り難みを痛感するようになります。 私事で恐縮ですが、94歳になったばかり…

月報 2019年3月号 「 寄り添う人、寄り添われる人 」

 教会学校の子どもたちにも良く知られたザアカイは、突然主イエスの訪問を受けた人々の一人です。ザアカイは主イエスと一緒にどんなひとときを過ごしたのかは聖書に書かれていませんが、彼の喜び様は並大抵でなか…

月報 2019年2月号 「 すべての人に臨むところは、みな同様なのか ?! 」

伝道の書は、虚無的な言葉を多用ながら人生の目的・生きる意味を問いつつ、間接的に神の存在とその神に対する信仰の必要を説いています。この聖書箇所は、“一寸先すらも分らぬ人間だが一つ確かなことがある。それは…