中島みゆきさんの歌詞には、聖書の言葉を連想させるものが少なくありません。「時代」もそうです。この作品が1975年に発表されてから凡そ45年が経ちました。いわば古い曲ですが、昭和と平成の時代を生きた人々ばかりか令和の時代を生きる人々にも、絶望を乗り越えて生きる希望を与え続ける名曲中の名曲です。
あるブログにこう書かれていました。「歌いだしこそ絶望感を感じさせるのですが、その後は『そんな時代もあった』と卓見し、『今日の風に吹かれましょう』とすべてを受け入れるのです。…時代の風は、強風もあり、暴風もあるけれども、それを乗り越えれば、涼やかな風があり新緑の匂い香る素敵な風にもめぐり会えるでしょう、と言っているように聞こえるのです」。私も同感です。
ところで、中島みゆきさんの「時代」は、憧れと希望にみちた言葉「生れ変って歩き出すよ」で終わりますが、似たような憧れと希望にみちた言葉が聖書に記されています。
ニコデモは言った、「人は年をとってから生れることが、どうしてできますか。もう一度、母の胎にはいって生れることができましょうか」。/イエスは答えられた、「よくよくあなたに言っておく。だれでも、水と霊とから生れなければ、神の国にはいることはできない。/肉から生れる者は肉であり、霊から生れる者は霊である。/あなたがたは新しく生れなければならないと、わたしが言ったからとて、不思議に思うには及ばない。/風は思いのままに吹く。あなたはその音を聞くが、それがどこからきて、どこへ行くかは知らない。霊から生れる者もみな、それと同じである」。(ヨハネ三章3~8節)
風がいつどこから吹いてくるか判らないように、霊も私たちにどのようにやって来るのか判りません。イエス・キリストへの信仰により救われる人もそれと同じです。説明は機会を改めるとして、イエス・キリストへの信仰により救われる人は誰でも“生まれ変わって歩き出し”ます。神が信じる人を新しく生まれ変わらせて下さるからです。
